GnuEmacsでPrologを使う
prolog.elが新しいもの用ページ(ver. 1.19以降)

たけおか@AXE (ex.山本ナヲミ)

%% これは、筆者が
技術評論社 刊 ソフトウェアデザイン誌
「つこてなんぼのFreeBSD」
1998年11月
に掲載した原稿をもとにしたものです %%


2022/FEB/226更新
2009/FEB/22更新
2007/FEB/12更新

Prolog処理系を動かして、右も左もわからない時は、 「 Prologを使う(動作確認 程度のProlog入門)」 を見てください。



Gnu EmacsとPrologを一緒に使う


Prologは、対話的に使用しますが、そのトップレベルは一般的に貧弱です。
対話的に使用する言語は、Gnu Emacsから使うのが常道です。

Prologもemacs(mule)から起動すると非常に便利です。


0)prolog.elについて

prolog.el中に、
(defvar prolog-mode-version "1.9"
  "Prolog mode version number")
というバージョンを明記する部分が無ければ、古い prolog.elです。


--- Ubuntu 21.10版 Gnu emacsでprolog.el を確認するには、

 $ gunzip < /usr/share/emacs/27.1/lisp/progmodes/prolog.el.gz | less 
で、先頭の方にある

(defvar prolog-mode-version "1.22"
  "Prolog mode version number.")
 
を確認します。
prolog-mode-version が "1.9" 以降であれば、本ページの情報が使えます。
---

古いものの場合は、 古い prolog.el用ページを見てください。

以下では、新しい prolog.el 用の説明をします。
0.5) Ubuntu 21.10でswi-prologをインストールする
Ubuntu 21.10版で SWI-Prologをインストールするには

$ sudo apt install swi-prolog
 
するだけです。
SWI-Prologの、起動&実行は

$ swipl
 
で、行います。
素のターミナルで対話的に使用するのは、かなりしんどいので…
「?-」のプロンプトが確認できたら、
 ^Dを入力して、終了します。
1) .emacs設定

emacsに標準のprolog.elは、そもそも元富士通研究所の梅田さんが書かれたものなの ですが、C-PrologとQuintus Prolog用のもので、今のPrologにはLisp変数の初期値 が不適当です。
そこで、~/.emacsなどに以下のような記述を行います。
処理系ごとに、異なる設定が必要です。

--- Ubuntu 21.10での~/.emacs設定。
~/.emacsに下記の行を追加します。

; for SWI-Prolog
(setq prolog-system 'swi)
(setq prolog-program-name "/usr/bin/swipl")
(setq auto-mode-alist
      (append '(("\\.pl" . prolog-mode))
       auto-mode-alist))
 
--- end

--- FreeBSD版 SWI-Prolog
(GNU Emacs 21.3.1 / prolog.elの prolog-mode-version が "1.9")

; for SWI-Prolog
(setq prolog-system 'swi)
(setq auto-mode-alist
      (append '(("\\.pl" . prolog-mode))
       auto-mode-alist))
(setq prolog-program-name "/usr/local/bin/pl")
 
--- end
と記述します。

prolog.elに、各処理系ごとの動作が書かれています。
よって、prolog-system という変数に適切なシステム名をセットするだけで、
簡単に色んな機能を利用できます。

2)使い方

そしてemacsを起動したのち、M-x run-prologとして、prologを起動します。
その後、M-x 2 で窓を2つに分割し、片方でソースを編集すると非常に便利です。


(参考 Prologコード→ test.prolog)
そして、ソースを編集している窓から、簡単なキー操作で、Prolog処理系へソー スを読み込ませることができます。
その方法は、
  1. 送り込みたい節の頭でマーキング(C-space)を行う
  2. 送り込みたい部分の最後にカーソルを移動
  3. C-C,C-Rを押下

すると、指定したリージョンが自動的にconsultされます。
これで、もう、Prologマシンは不用になりましたね。:-)

emacsのprologモードでは、インデントを自動的につけてくれます。
Prologのコメントは「%」で開始した行です。
emacsのprologモードの場合、%%がパラグラフの開始で、%は通常のコメントです。



3) prolog.el 1.9版のキーマップ

共通
C-c,? 述語(predicate)のヘルプ
C-c,/ ヘルプ(アプロポス(入力した単語を含む節のヘルプを表示))
C-c,C-d デバッグ On
C-c,C-t トレース On
C-c,r Prolog起動


編集
M-a 節(clause)の始まりへ移動
M-e 節(clause)の終わりへ移動
C-M-a 述語(predicate)定義の始まりへ移動
C-M-e 述語(predicate)定義の終わりへ移動
M-C-c 節(clause)にマーク
M-C-h 述語(predicate)にマーク
M-C-n リストを進む
M-C-p リストを戻る
C-c,C-n 述語(predicate)のテンプレートを挿入
C-c,C-s 述語(predicate)のスペックを挿入
M-r 次の節(clause)を挿入
C-c,C-v,a 変数をアノニマス('_')に置き換える
C-c,C-v,C-s 述語(predicate)のスペックを見る
C-m (通常は[Enter]) 改行して、インデント
C-c,C-p 述語(predicate)をコンサルトする
C-c,C-r リージョンをコンサルトする
C-c,C-b バッファをコンサルトする
C-c,C-f ファイルをコンサルトする
C-c,C-c,p 述語(predicate)をコンパイルする
C-c,C-c,r リージョンをコンパイルする
C-c,C-c,b バッファをコンパイルする
C-c,C-c,f ファイルをコンパイルする

4) 参考にならない、僕のページ

たけおかのPrologページ 目次

Prologの入門文書に飽きた人に

Prologを使う(動作確認 程度のProlog入門)

実際にProlog処理系を使ったときの、あれこれ

Prologで記述した、StarTrek(1976年頃流行した古いゲーム)

たけおか(竹岡尚三)のホームページ
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