MacOSでA/UXパーティションを作成する

竹岡尚三 (AXE, Inc.)

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目次
  1. はじめに
  2. パーティション・メンテナンス・ソフトウェアについて
  3. A/UXパーティションの作成

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はじめに
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MkLinux、NetBSD/mac68kは、 MacOSの管理する世界とはまったく別な世界で 動く。
ファイル・システムもまったく違う物を扱う。

MkLinux、NetBSDは、Apple 社の純正UNIXであるA/UXのパーティションを流 用する。
両OSとも、「Root & User」と「swap」という2つのパーティショ ンを必要とする。

この文書はMacOSの下でA/UXパーティションを用意する方法を解説する。
すでにA/UXパーティションの扱いに精通されているされている方は、本文書を 読む必要はない。
この文書では、パーティションをメンテナンスするソフトウェアとして

Silver lining 5.5.4
を使用した。



パーティション・メンテナンス・ソフトウェアについて
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Silver liningはMac用の非常に有名なSCSI HDDフォーマット・ソフトウェア である。
今回、 A/UXパーティションを作成するために、Silver lining を使用した。( 最新版が1万円程度で売られているので、入手は非常に簡単だろう)

パーティションをメンテナンスするためには、

Apple社製 HD SC Setup
LaCie社製 Silverlining
APS Disk Tools
などのソフトウェアがある。

AppleのHD SC Setup は、 MacOSに添付されているが、純 正HDDにしか使用できないので、あまり役には立たないだろ う。

APSはフリーで、

ftp://jagubox.gsfc.nasa.gov/pub/mac/APS273.sit.hqx
ftp://dunkin.princeton.edu/pub/jagubox/mac/APS273.sit.hqx
で得られるらしいが、筆者は確認していない。

今回使用したMacOSは漢字TALK7.5である。が、Silverliningは、漢字TALK 6.07、MacOS6.08などでも、正しく動作する。


A/UXパーティションの作成
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既述の通り、MkLinux、NetBSD/mac68kには、2つのA/UXパーティション、「 Root & User」と「swap」が必要である。パーティションを切るために、 Silver liningを起動する。

以下、手順を列挙する。

  1. HDDが複数接続されている場合は、HDDを選択する。

  2. もし必要ならHDDのフォーマットも行なう。

  3. すると図1のようなVolume Manager の画面が出る。



    図1 Sliver liningのVolume Manager



  4. 変更したいパーティションのVolume nameの欄にマウ ス・カーソルを持っていきクリックする。

  5. 「Volume」メニューの「Partition Types」を選ぶ。

  6. 図2のようなPartition Types選択画面になる。図2の ごとく、「A/UX Root&User slice 0」を選択する。



    図2 A/UXのルート・パーティション選択



  7. 上記4) 〜 6)と同様に「A/UX Swap slice 1」を作る(図3)。



    図3 A/UXのSwapパーティション選択



これで、A/UXパーティションが確保できる。必要ならば、作業用の MacOSの パーティションも残しておかなければならない。

Swapパーティションのサイズは、 MkLinuxの場合は32MBytes〜64MBytesが、 NetBSD/mac68kの場合は実メモリの倍程度が勧められている。使用するアプリケー ションによるが、 X Windowとemacsを使用するなら、やはり30MBytesは最低限必 要だろう。

Root&userパーティションについては、MkLinuxでは

/のみの1パーティションですべてを入れる場合は
300MBytes
/ と /usrの2パーティションの場合は
/を100MBytes,
/usrを 200MBytes
にするように勧められている。

ファイルサーバが別にあり、NFSが使用できる場合は、Rootパーティション のみ用意し、 X WindowなどをNFS の先のファイルシステムに置くこともできる。

通常のUNIXシステムの場合、 /tmp,/var/spoolのことなども考慮すると、 Root パーティションは最低200MBytes程度が妥当であろう。

また、近代的なソフトウェアの使用を考えると、Swapは最低32MBytes程度は 必要だろう。

なお、MkLinuxのブート・プログラムの設定には、パーティション番号が必 要になるので、 /パーティションのパーティション番号を憶えておかなければな らない。Silverliningの場合は、パーティション表示の上から数えた番号がパー ティション番号である。(最初を1番としてカウントする)

これで、パーティションができた。必要ならばMacOSをインストールする。

パーティションの準備は以上である。本当のOSのインストールに移ろう。

(たけおか しょうぞう)

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