たけおか (竹岡尚三)の
大阪のこと
(主に摂津の方)
last update: 2019/JUL/09
since: 2009/APR/13
○ 大阪人のための大阪弁のはなし
- かしわ
- 鶏肉のこと。「かしわ」が大阪弁だということを、多くの大阪人は知らない。
関西でさえも「かしわ」が通じないことがある。(相手があほの子だったのだろうか?)
- さんかく
- 焼き鳥屋のメニューの「三角」(鶏のシッポの部分)は、
東京では「ぼんじり」という。知らないと注文できない。
- にぬき
- ゆで卵。「煮抜いて」あるから、にぬきか?
そういえば、私は、大人になるまで半熟タマゴを食べたことがなかった。
うちのお母はんは、いつも「にぬき」(固ゆでタマゴ)だけを作った。
- なおす
- 仕舞う。
この場合、修理するという意味は無い。
標準語圏で大阪人が壊れたものを手に「これ、使われへんから、なおしといて」
(使えないから、仕舞っておいて)と言うと、
標準語の人が「僕、こんなの修理できませんよ(涙)」
と答える、という、やりとりがしばしばある。
- いんじゃん
- じゃんけんのこと。「いんじゃん」は標準語ではない。
(私は、東京で「いんじゃん」が通じず、驚いた)
- 巻き寿司
- 東京でいう「太巻き(ふとまき)」のこと。
大阪人が、東京で必ずやる失敗は、「巻き寿司」を買うことである。
東京で「巻き寿司」と呼ばれるものは、「かんぴょう巻き」である。
(かんぴょうだけを巻いた寿司の存在そのものが、大阪人には驚異であるが。
コウコ巻きのおコウコ(たくわん)が、かんぴょうになった感じの寿司)
大阪人が、東京で本当(?)の「巻き寿司」を食べたければ、「太巻き(ふとまき)」を
注文しなければならない。
お土産に巻き寿司を買ったはずやのに、包みを開けて、
「かんぴょう巻き」が出てきた時の、
無力感と言ったら…(なんや、お勘定が安すぎると思たんや…)
それから、
節分に、恵方を向いて巻き寿司を食べる変な風習が流行っているが、おっちゃんが
子供の時は、こないなアホなこと、近所では、誰もせえへんかったで(ほんまに)
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大阪の「巻き寿司」
東京の「太巻き」
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かんぴょう巻き
東京の「巻き寿司」
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- ちらし寿司、ばら寿司
- 標準語の地方では、「五目寿司」などということが多い。
東京の方では、めったに「ちらし寿司」と言わない。
ばら寿司と、ちらし寿司の違いは、わたしには、わかりませんねん。
ばら寿司の方が、魚の比率が高い???
作ったおばちゃんの気分で呼んでいる???
- からい
- 唐辛子で辛い時にも、塩辛いときにも「からい」という。
東京で「しょっぱい」と言われて、どんな味かと思ったら「塩辛い」ことであった。
- ぺけ。ぺけぽん
- ×。バツのこと。多くの大阪人は、「ペケ」が日本中で通じると思っている。
関東ではあまり「ペケ」といわない。「ぺけぽん」は関西以外では通じない。
- 麺類の、きつね、たぬき
- 大阪では、きつねは、お揚げさんの乗ったうどん。
たぬきは、お揚げさんの乗ったソバ。と決まっている。
お 揚げさんは、必ず甘い汁で炊いた(煮た)もので、半分の大きさ。通常は三角。
(店によっては、四角い場合もたまにある)
京都にはキツネソバ(甘いオアゲさんの乗ったソバ)が存在する。
京都では、あんかけがタヌキであることが多い。よって、京都には「タヌキうどん」
というものがありえる。(あんかけうどんが、タヌキうどん)
京都には、「きざみキツネ」という、甘くないアゲを刻んだものが乗ったうどんもある。
それが、京都の別の店では、「タヌキうどん」と呼ばれていることもある(少数派と思われるが)。
京都の「キツネうどん」は、基本的には、お揚げさんが大阪と同様であり、
キツネうどんは大阪と共通であることが比較的多い。
ただし、店によっては、前述の刻んだアゲの乗ったウドンが出て、
大阪人ががっかりすることも、かなりな率で発生する。
また、「刻みキツネ」と「キツネうどん(甘いおあげさん)」が並存する店もある。
(メニューに「きつねうどん」と「きざみキツネ」を並掲)
東京では、うどんを喰ったら絶対にガッカリするので、あまり調査していないが、
キツネうどんも、キツネソバ(甘いオアゲさんの乗ったソバ)も存在する。
東京では、最近進出した四国のうどんでなければ、
大阪人はソバしか喰ってはいけない。絶対に、出汁で失望する。
- はいからうどん
- てんかす しか入っていないうどん。
牛丼&親子丼チェーン店の「なかう」の標準メニューにあり、
今では、東京でも、みんな知っている。
たまに、小さい子が母親に「なんで、てんかすしか入ってへんのに、
『はいから』っていうのん?」と尋ねているのに、遭遇する。
そやねん、おっちゃんも子供の時にお母はんに尋ねてん。
うちのお母はんは、「てんかすだけでは、シミッたれてるから、
せめて名前だけでも、典雅にしたんちゃうか?」と答えてくれた。
おっちゃんは、それは、なかなかの名答やと、今も思ってるよ。
- きずし
- 標準語でいう、「しめ鯖(〆さば)」のこと。
「きずし」と言っても、東京では通じない。
- ばってら
- きずしで作った箱寿司。上に、薄い昆布を乗せて、箱寿司にする。
京都には、もうバッテラは無い。仮にあっても箱寿司である可能性は非常に低い。
(京都人に聞くと、「バッテラぐらい京都にもあるわ」と怒られた。京都でええから、
たまに、バッテラ食べたい)
持ち帰り寿司チェーンの「小僧寿し」には、1987年ごろから、
東京でもバッテラがあって、うれしい。(2009年春も存在)
東京、京都でバッテラを食べることは、本当にかなり難しい。
(などと書きながら、写真は京都の回る寿司屋のばってらwww)
- あなご(寿司)
- 大阪の穴子は、箱寿司に決まっている。
が、東京の穴子は、にぎり。
東京には、煮きり(甘い醤油みたいなタレ)をつけな いものもある。
焼いた穴子を握り、塩を乗せてある。
「ヤキ」とか「シオ」 とか呼ぶのだろう。
東京下町の寿司屋でその焼いたシオを頼んでみたら…
「あれは 仕事をしていない。食べたければ出してあげるが、あんなもの駄目だ」と
言われた。怒られたわけではないが、「ふーん」と思う。
シオのアナゴも旨いと思うのだが…
箱寿司の大阪の穴子を、東京で食べるのも非常に困難。
- めばちこ
- ものもらい。目がバチコーンと腫れるから、
「めばちこ」というのだろう(か?)
蛇足:京都では「めいぼ(目にできたイボの意?)」という。
東京で「めばちこ」と言っても、まったく通じない。
- ぐねる
- 足などを捻ること。
関西でしか通じません。
足が「ぐねっ」となるから、ぐねるに決まってるわなぁ。
- プラッチック
- プラスチックのこと。「プラッチック」と発音してたら、
一発で大阪人とバレるでぇ。
東京で声優を目指してる娘さんが、「プラッチックて言うてまうわ」と悩んでいた。
- てんかす
- 標準語では「揚げ玉」というらしい。
(てんかすの話を東京人としたことがない)
うどんに、てんかす入れ放題が、普通であるのは、大阪、四国ぐらいのようだ。
東京でも、てんかす入れ放題な立ち食いソバ屋は、時々存在する。
- うすくち醤油(淡口醤油)
- 東京にはうすくち醤油が無い、という噂があるが、
1988年頃でも割りとどこでも買えた。(関西人の多い沿線だったが。大きなスーパーに行けば)
ただ、東京の人はうすくち醤油を知らず、したがってうどんや蕎麦の出汁が、
濃い色になってしまう。
- ねぎ(葱)
- 標準語でも「ねぎ」(笑)
しかし、東京では、関西の普通のねぎが手に入らない。
バンノウネギというのが近いが、やはり別物。
ネギのような、生活の基本に関わるものが、入手できないとは、ほんま、難儀なことですわ。
大手チェーン四国うどん屋や大手チェーン居酒屋などは、東京でも、青いネギを使う場面では、
関西の普通のネギが多いような気がする。
- ところてん
- 大阪では、ところてんは黒蜜をかけて食べる。甘い。
ところが、東京では三杯酢(酢醤油)をかけて食べる。おかず。
黒蜜も三杯酢も ところてんにかけると色が似ていて、油断していると、
デザートと思っていたところてんが、甘くなくて、とても悲しいことになる。
- 文化住宅
- 文化住宅という言葉も大阪近辺にしかないねん。大阪人はそれを知らんやろ
以下は、
Wikipedia 文化住宅の項 からの引用
「関西地方で主に1950〜60年代の高度経済成長期に建設された集合住宅の呼称。
瓦葺きの木造モルタル2階建てで、1-2階の繋がったメゾネット、
あるいは各階に長屋状に住戸が並んだ風呂なしアパートを指す」
結局、長屋みたいな感じのアパート、いうことやね。
僕も大人になってから、これに長いこと住んでました。
(さすがに、現代では風呂はついてるわな)
- 先発、次発 (電車の)
- 電車の出る順序を示す「先発」、「次発」という言葉は、
そもそも、関西圏だけの言葉だった。
最近は、関東でも、かなりの駅、路線で「先発」、「次発」という表示や
アナウンスが行われるようになったが。
かつては、東京では「次」、「こんど」という表示がなされており、
大阪人には、どっちが先か判らないっ。
いまでも路線によっては、この表示がたくさん残っている。急いでいるときに、
謎掛けのようなこの表示には、腹が立つ。
- カレーに玉子
- 東京では、カレーに玉子を入れない。というか、京都でも入れないようなので、
大阪以外の地方では入れないのではなかろうか。
カレーに玉子を入れるのは、昔は、主に子供用。
よって、大人になってから東京に行っても、大阪以外の地方が、
カレーに玉子を入れないのは、なかなか気づかない。
生卵を入れて、混ぜると、辛味が薄まり、温度も下がり、食べやすくなる。
という合理的な理由を、大阪の母親は言う。ま、本当にそうだろう。
大阪の子供は、カレーを目の前にすると、「玉子は?入れる?」と聞く。
梅田あたりのスタンド・カレー屋は、生卵を置いている。
当然に、忙しいサラリーマンは、生卵をカレーに入れて、
慌しくかき混ぜて、かき込んで去っていく。
立ち食いソバ屋で、月見うどんを食べるがごとし。
滋養があり、冷めて食べやすくなる。
(ただし、東京では、「月見うどん」ではなく「月見ソバ」を食うべし。うどんは不味い)
- シャベルとスコップ
- 大阪で、「スコップ」と言えば、子供のおもちゃや、花壇を小さくいじるため
のものだ。
「シャベル」が、大きな方。穴掘りとか、工事で使うやつ。
東京では、逆。
東京人から「『井戸を掘れ』と言って、スコップくれた人がいたよ(笑)」
と聞いて、
「そりゃ、おもちゃのスコップならシャレで済むわな」と笑っていたら。「いや、
大きなやつだよ」と言われて、返しのタイミングを失った。(うーむ)
シャベル-スコップ問題(?)はTVでも放送されて割と有名。だが、本当に遭遇すると、ショックだ。
- てんぷら
- 「てんぷら」というと、日本中で普通の「天麩羅」である。
だが、その他に、東京で「さつま揚げ」と言われるものも、「テンプラ」と呼ぶ。
たぶん、九州の方では、「さつま揚げ」を「テンプラ」というのでそれが伝っているのだろう。
- 紅生姜のテンプラ
- 大阪では、紅生姜の天麩羅が一般的である。最近は、大阪風 串カツ屋が東京にも
進出して、紅生姜の天麩羅が一般的になってきた。
大阪では、昭和30年代から、市場の天ぷら屋(お惣菜屋で、天ぷら専門)でも、
普通に売られていた。
子供の時は、嫌いだったが…ビールのアテとしての紅生姜の天ぷらは旨い。
- ひろうす/ひろうず/ひりゅうず 飛竜頭
- 東京では「がんもどき」という。大阪でも、微妙に発音が不安定。
- カッター/カッターシャツ
- 東京では「ワイシャツ」
○ 最近 聞かない大阪弁
(ひょっとして、大阪の街中だけのものかも)
- ハイライ
- ハヤシライス
- レイコー
- アイス・コーヒー。 (冷たいコーヒー)
最近、若い娘さん達の間では、レイコーというのが流行ってきている。(たぶん)
- にらみ鯛
- 食べずに飾って置く鯛。大事にとっておいて、食べないものを皮肉って言う。
- ちょける
- 体を使っておどける。子供がちょろちょろして危ない時に
「ちょけな! ちょけたら、アカン」
と言って叱る。
- タンタン
- 赤ちゃん言葉で、「お風呂」のこと。
「さぁ、タンタン入ろな」と、赤ん坊に言う。
- ごまめ
- 小さな子をみんなの遊びに入れてあげるときに、
特殊ルールを適用する対象の子を「ごまめ」と呼ぶ。
例えば、鬼ごっこにおいて、ごまめは、デンされても、鬼にならない。
大きな子のみんなに混ざって「わーわー」言って走り回るのが、ごまめは楽しい。
という配慮から。
大阪では、大人でも、初心者クラスの人のことを「ごまめ」ということがある。
- げん
- 「縁起」のこと。「げんが 悪いわ」などと言う。
「えんぎ」を逆から読んで「ぎえん」。
それがなまって「げん」になったという説がある。
(これは、たぶん標準語)
- てんご
- 悪ふざけ。悪い冗談。「ご冗談でしょ」的な感じ。
特に目上から目下に、意地悪もしくは無茶な命令をしたとき、
目下の者が「てんごは、止めて下さいよ」と言う。
- べっちょない
- 別状無い。子供がころんで大げさに泣いた場合などに
「べっちょない、べっちょない」と親が言う。
播州(姫路の方)では、今でもよく言う。
- じゅんさい な人
- 相手によって、言うことがころころ変わるような人間。
軽い非難の気持ちがある。
男が女の人に言った褒め言葉に返して、女の人が「じゅんさいな人やわね」と
軽い調子で言った場合…
「どうせ皆にそういうこと言ってるんでしょ(軽い人ね。でもモテてるんでしょ。
妬けるわ。私も悪い気はしないわ)」という感じである。
ただし、重い調子で言われたら、以降の対応は注意深く行わねばならない(汗)(笑)。
- 千三つ(せんみつ)
- いい加減なことばかり言う人。嘘つき。
千に三つしか本当のことを言わないから。
(せんだみつおの事ではない)
標準語かも知れないが、関東で日常的に言ってるのを聞いたことがない。
- かど(門)
- 玄関や門(もん)を出たところ。 (本当は標準語)
大阪弁的には、家を出てちょっと行ったところの最初の四つ角あたりまでの領域、
を示すことも多い。
「急にお客さん来たさかい、そこの門(かど)のとこの饅頭屋で饅頭5個
買うてきてくれへんか?」などと言う。
この場合、「角」ではない。発音が違う。「門」は、すぐ近所であることを示す。
(昔は、住宅街やオフィス街の店屋(パン屋、タバコ屋)は、大概、角に位置したので、
お買い物の時など、「角」のニュアンスも若干含むことがある。)
- 水屋(みずや)
- 食器棚。ただし、食べ物も仕舞った。三時のおやつは、水屋に入っていた。
(本当は標準語)
- おくど。おくどさん
- 台所の、主に火を炊くところ。かまど
蛇足:東京では、おくどさんの辺りに、
秋葉原神社(火事の神さん)のお札を張ったりする
- かんてき
- 七輪のこと。
- 炊事場 (すいじば)
- 炊事をするところ
- せんない
- しょうがない(仕様がない、仕方ない)こと。「しょがない」とも言う。
「せんない」って、実は標準語? or 古語?
- だんない
- 大事無い。大丈夫の意。これも実は標準語だろう。
- ねき
- きわきわのすぐ横。根元や足もとの方のすぐ横。
- におぐ(匂ぐ)
- 臭いを嗅ぐこと。
- めぐ
- 壊す。つぶす。
- まどう。まどてや。
- 弁償する。補償する。
しばしば、約束ごとの話の流れで、
軽く「できひん時は、まどてや」(出来なかったら補償してよね)と言う。
また、大事なものを貸すとき
「めいだら、まどてや」(壊したら、弁償だよ)という慣用句がある。
- ぎっちょん(これは、大阪でも言わへん?)
- 標準語で言う「えんがちょ」のこと
- 探偵
- 昔は、刑事のことを「探偵」と言ったらしい。
遊びの「探偵」(他の地方では「けいどろ(警察、泥棒)」とかいう)は、
そもそもは刑事のこと。
- ぼっかぶり
- ゴキブリのこと
- がたろ (河太郎)
- 河童のこと
- ててかも いわし(手て 噛も 鰯)
- (人の)手を噛むように、活きのいい鰯
- いかれこれ
- 他者に、ええようにされて、ええとこ持っていかれて、
エエとこ無し。という状態。
「いかれこれやな…」とよく言う。
- そうれん (葬斂)
- 葬式のこと (実は標準語)
- まんちゅういんし(満中陰志)
- 満中陰(まんちゅういん)は、四十九日(しじゅうくにち)のこと四十九日の
法要をした後に渡すお返しが満中陰志(まんちゅういんし)。
四十九日が済むと、忌が明ける。忌明けの返礼品が満中陰志。
京都では、忌明志(きめいし)というらしい。
- えてこ
- 猿。「えて公」の事。
猿が「去る」に通じるので、ゲン担ぎ(縁起担ぎ)で言うとも。
- おじゃみ
- おてだま のこと。昔は、綺麗な端切れを縫い合わせて、なかに(生の)小豆を入れた。
- ちゅうき
- 標準語での、スポーツやゲームの「タイム」のこと。
ゲームを中断したい時「ちゅうき」という。
手は、Vサイン(ハサミ)を出す。ハサミで時間を切る感じで。
○ 最近でも よう聞く大阪弁
- さぶいぼ
- 鳥肌のこと。さぶい(寒い)時に出るイボの意であろう。
- こそばす。こちょばす。
- くすぐる。多くの人は、「こちょこちょ」と言ってくすぐるだろうから、
「こちょばす」という日本語が正統であろう(?)
- ほんなら。ほな
- 「それでは」の意。「ほんなら」が縮んで、「ほな」、「ほなら」という。
- つぶす
- 壊す。(潰す)。少し壊れただけでも、「つぶした」という。
- 回転焼き。太鼓焼き
- 東京でいう今川焼き。本来のドラ焼き。
筆者が子供のころには、すでに、完全機械化が終了していた。
回転焼きの型が、サーキット・トラック状に円く並んでいて、機械の力
で少しづつ進んでいく。
メリケン粉の注入、あんこの充填、ひっくり返し、などの工程が、進行とともに
自動的に機械によって行われていく。
同時に、下からガスの炎で炙られており、一周回ると、
ちょうど完全に焼きあがるようになっていた。
スーパー(マーケット)などの店屋の前に、その装置が据え付けられていた。
カッチャン、カッチャンと装置が動くのを見るのは、メカ好きには、少し楽しかった。
同様のシステムでタイヤキもあった。
2011年の徳島にそういう機械がっ!
最近、大阪のおばちゃんは、デパ地下で、
「御座候(ござそうろう)」というチェーン店の
太鼓焼を買って帰ってくることが多い。
蛇足1: 京都には、
「大文字焼き」という名前で太鼓焼きを売っている
「銀閣寺キャンデー」(白川通りの銀閣寺の交差点)という有名な店がある。
蛇足2:ドラえもんが好きなのは、「三笠焼き(ミカサともいう)」である。
ドラえもん以前は、関東でも、ミカサを「ドラ焼き」と呼ぶことはあり得ない
(らしい)。
ドラえもんの誤りを残念がっている大人は、東京にも多い。
(筆者は大阪人なので、1970年頃の東京のことは、後に人に聞いたことである。
残念がっている大人には実際に東京で何人にも会っている)
- どべ、どべた、べべた、べったこ、べったくそ、どべちゃく、どべちゃこ
- 最下位、どんけつ の意
- おいど
- お尻のこと
- やいと
- お灸のこと
- でんぼ
- 「おでき」のこと
- でぼちん。
- 「おでこ」のこと
- まんまんちゃんあん
- 赤ちゃん言葉で、仏さんを拝むこと。
「さ、まんまんちゃんあん、しょうな〜(しようね)」と、小さい子に言う。
「まんまんちゃん」は仏さんのこと。実家に行った時、
「もう、まんまんちゃん、拝んだか?」と、大き目の子に、確認することもしばしば。
- まむし
- うな丼のこと。
大阪のうな丼は、ご飯の上にウナギが乗っているだけではなく、
ご飯の中にもウナギが入っている。それは、ご飯をまぶしてあると考える。
大阪弁では、「まぶす」ことを「まむす」という。
そこから、うな丼を「まむし」と呼ぶ。
大阪のうな丼でご飯の中にウナギが入っていないのは、本当に稀である。
- かやくごはん
- 炊き込みご飯のこと。「かやく」がいっぱい入っているから「かやくご飯」
- かんとだき(関東煮き)
- よその地方でいう「おでん」のこと。
昔は、コロ(鯨の皮)が入ってて、おいしかった。
東京では、「ちくわぶ」という竹輪のような謎の物体を入れる。
京都あたりでは、すでに「おでん」と呼ぶのが普通。
おでんは出汁が薄めで、関東煮は出汁が濃い目だ、という説が大阪にあるが、
京都には関東煮がすでに存在しないので、そんなことは大阪人しか言っていない。
大阪の居酒屋が「おでん」しか置いていない、という事態が、私には非常に遺憾である。
- ぜんざい
- お汁粉(おしるこ)より濃い。小豆がそのままの形を残している。
大阪では、家庭ではお汁粉はほとんど食べない。ぜんざいは、家庭でも作る。
(甘味の店にお汁粉がある場合もある)
- とんがらし
- 唐辛子(とうがらし)のこと
- こうこ。香こ。おこうこ
- 「たくわん」。大根の黄色い漬物
- てっぽう。てつ。てっちり
- 「てっぽう」は、河豚(フグ)のこと。当たると死ぬから「鉄砲」という。
鉄砲のチリ鍋を、「てっちり」と呼ぶ。
- べんちゃら。おべんちゃら
- お世辞、おべっかのこと
- ぶたまん/豚まん
- 東京でいう「肉まん」。
大阪では、「肉」といえば、牛肉を指す。
豚しか入っていないのに、「肉まん」というと、大阪では文句が出る。
よって、大阪では「豚マン」と言わなければならない。
コンビニの肉まんは何が入っているんだろう? というか、あれって菓子パン?
たまに、東京では、すき焼きを豚肉で作る家があって、驚く。
551蓬莱の豚まんは、ウスターソースで食べるのが、正式だと思うのだが、
醤油で食べる人が大阪にも多い。
ウスターソースに蓬莱でくれるカラシをたっぷり入れて、
それを551の豚まんにつけて食べたら、とても旨いのに。
なんと、↓ 551蓬莱 の創業者が「ウスターソースで食え」というた、という話が!
大阪名物 蓬莱 豚まんの正しい食べ方?
の最後の方をよく読む。
あたくしの母親は、戦後に大阪ミナミの方でOLをやってたので、たぶん、
551蓬莱の近所ではそれが普通だったかと…戦後にウスターソースとかハイカラやしな。
カラシだけ付けて食べるのは、コンビニの豚まんだけやろ。
- おちょくる
- ちょっと いじって、笑いの種にする。
- なぶる
- もてあそぶ。(物を)いじる。(実は標準語)
おちょくられた時に、「なぶらんといて下さいよぅ〜」と言う。
「そこに置いてあるもん、なぶらんといてや」(触っちゃ嫌よ)と言う。
- ねぶる
- なめる。(実は標準語)
- モータープール
- 有料駐車場のこと。モーター(カー)が溜まる(プールされる)ところ、
という意味であろう。大阪人のハイカラなセンスに参るところ。
- あたりめ
- 「スルメ」の事。
「スルメ」は摩る(する)に通じるので、ゲン担ぎで「あたりめ」という。
呑む席か、勝負師の居る席でよく使う。
全国的な言葉かも?
- さら
- 新品のこと。
「さらの皿(新しい皿)、回して〜や」という(オヤジ)ギャグは、東京では使えない。
(無念(か?))
- ほる。ほかす。
- 捨てること。
- ごんた
- やんちゃ小僧。大体、体を動かす系。割と荒め。
- ほたえる
- 体を使って、ふざけること。
大体において、親が「ほたえなや!」と怒った直後に、
子供は転んだりして、おでこをぶつけて、泣くことが多い。(笑)
「ちょける」は、チョコマカした感じ。
「ほたえる」は、もう少し、大きく体を動かす感じ。
- そばえる
- 「ほたえる」と、ほぼ同義。
- 「あーめん、そーめん、冷(ひや)そーめん」
- 大阪の子供は、「アーメン」と聞くと、続けて「ソーメン、ひやソーメン」
と言ってしまう、という性質がある。(なにそれ(笑))
- 押しピン
- 画鋲のこと。
- えずく(嘔吐く)
- ゲロを吐きそうになること。「オェっ」となること。標準語。
- はみご
- 仲間外れ。「はみごにされる」は、仲間外れにされること。昔は言わなかった。「はみ出した子」の意味か?
- ラムネ
- ビー玉のこと。
ラムネのビンに入ってたのを、割って使う。ほんで、駄菓子屋のおっさんに怒られる。
- ピン球
- ピンポン玉のこと。
- 銀装のカステラ
- 他人様のおうちに呼ばれたときの、ちょっと上等のお土産は、「銀装のカステラ」。百貨店の地下あたりで売っている。
身内には買わない、高いから。銀装 wikipedia
○ 最近 聞かない大阪の常識
- たこ焼きの具が、実はイカ
大阪人でも知らんことが普通だが…
僕の母親が、「ヤーサン(お祭りとかの屋台)のたこ焼きは、中身、イカやで」と、
教えてくれた。
僕が「なんで?」と尋ねると、「イカの方が安いからや」と教えてくれた。
大根と一緒にイカを炊く(煮る)と、ちょうどエエ具合(タコのよう)に赤くなるそうだ。
ちなみに、イカで作ったタコ焼きは、なかなか旨い。
(長年、知らずに食ってた、あるところの安くて旨いタコ焼きが、実は中身はイカだった)
- ビリケンさんは足の裏をこそばす(くすぐる)と、喜ぶ。
ビリケンさんは、頭の尖った神さん。通天閣の上にも居はる。
- 四天王寺の亀池
亀を飼っていて、大きくなって困った子は、亀を四天王寺さんの亀池に捨てに行く。
四天王寺の亀池は、亀がたくさん居る。お寺さんなので、
誰も殺生をしない。よって、亀たちは、のんびり、のびのびと生きている。
亀池と橋
- 節分に、玄関(かど)に、鰯(イワシ)の頭と柊(ヒイラギ)を飾る
鬼が鰯と柊を嫌いらしい。「鰯の頭も信心から」という言葉がある。
僕の家の近所で、鰯の頭を飾っていたのは、魚屋さんの家だけだった。
母親に「なんでうちは飾らへんの?」と尋ねたら、「猫が来て、うるさいからや」と、
明快な答え。
- ヒロタのシュークリームとか
母親が梅田に出かけたお土産は、ヒロタのシュークリームか、蓬莱の豚マンか、
モロゾフのプリン。
モロゾフのプリンは、ガラスのカップがぎょうさんになって、困る。(苦笑)
うちの家では、昭和の末期は、リプトンのカップが増えて困った。
- 阪神のイカ焼き
うちの家では、阪神百貨店のイカ焼きも、お土産になることがあった。
今でも旨い。
- 十を勘定(カウント)するとき
「ぼんさんがへをこいだ(坊さんが屁をこいだ)」で十。
続いて十を数えるときは、「においだらくさかった(匂いだら臭かった)」。
- 道具屋筋 (千日前)
プロ用の厨房用品や、食器や、什器を売ってる。看板や提灯も売ってる。
ロウでできた、食品サンプルも売ってる。お菓子も卸風に売ってる。
東京では、合羽橋(かっぱ橋)というところが相当するらしい。
合羽橋は結構大きな什器を売ってる店が多い。
道具屋筋のすぐ東隣に、家具屋の集まったところがある。
- 松屋町 (まっちゃまち)
玩具屋が集まった町。雛人形や、五月人形を売ってる店も、ここに集中。
お菓子屋も多い。
東京では、浅草橋(浅草ではない)に雛人形などの店が集まっている。
- 大国町
靴屋が集まっている
- 日本橋(にっぽんばし)
電器屋さんが集まっていた。今では、アキバのように、
アニメと、エッチな同人誌の文化が充満。
- 早く帰って欲しい客が居るときは、
箒(ほうき)を逆さまに立てる。
正式には、その箒に手ぬぐいをかぶせる。
(これは、ひょっとすると、全国的なものかも知れない)
蛇足: 京都では「ぶぶ付け(お茶漬け)を勧める」と言われているが、
それを実際に言われるのは、相当に空気の読めない人だ。
なので、本当に言われたことのある人は希少
- お雑煮
大阪では、元日に白味噌の雑煮を食べ、2日は すまし の雑煮を食べる。
すましに焼き餅を入れた雑煮は、おせちに飽きた体においしい。
ちなみに、うちの母親は「元日にすましを食べ、2日はそこに白味噌を入れて雑煮を作るのが
合理的なんや」と言って、そうしていた年もあった。
餅は当然、丸餅しかありえない。
(昔は大阪には四角い餅はなかった。今でもスーパーで売ってる
「サトウの切り餅」ぐらいしか、四角い餅は無い)
すまし雑煮のレシピ
○ 最近でも割りかた聞く大阪の常識
○ 昔の(?)大阪の子供の遊び
- ゲタ隠し
- まずみんなで片方の靴を脱ぎ提出。それを並べる。
歌を歌いながら、節に合わせて、靴を順番に指差していく。
歌が終わったときに、指されていた靴が、あわれ、隠される。
靴の持ち主は、目を瞑って、10数える。
他の子は、その間に、靴を隠す。
靴を隠された子は、片足でケンケンをしながら、自分の靴を探す。
今、考えると、アホのような遊びだが、下町の公園の傍の駄菓子屋の周りで
やると、結構、面白かった。
下駄隠しの歌:
げーたーかーくし、ちゅーれんぼぅ。
はーしのしーたの、ねーずみがぁー、ぞうりをくわえて、
ちゅっちゅくちゅ。ちゅっちゅく まんじゅは、だれがくた。
だーれも喰わない。わしが食た。
おもてのかんばん、しゃみせんや。
うらからまわって、さんげんめ、いち、にの、さん。
(下駄隠し、ちゅーれんぼ。橋の下のネズミが、草履を咥えてチュッチュクチュ。
チュッチュク饅頭は誰が食た? 誰も食わない。わしが食た。
表の看板、三味線屋。裏から回って三軒目。一、二の三)
※なんと、MIDIファイルが、
ここに。
説明はここに
わたくしらが歌ってのと、最後の方の「裏」のとこだけが違うかも。
キーは違うなぁ。(でも、基本おんなじ)
- いっけい、にけい
- 平屋の建物の屋根の傾斜を利用するボール遊び。
遊びに参加する各人に、一番から順に番号を付ける。
ある一人が、屋根の傾斜の上方にボールを投げ上げつつ、番号を叫ぶ。
番号で指定された人(ここでは便宜上「捕手」と呼ぶ)は、
ボールが屋根のどの辺りから落下するかを予測しつつ、
落下予想地点へ行き、落下してくるボールをキャッチする。
捕手のボールのキャッチが成功したら、捕手は、ボールを投げ上げる係になり、
即座に、番号を指定しつつボールを投げ、ゲームの最初から。
捕手のボールのキャッチが失敗すると、
他の人間は、なるべく捕手から離れるように、逃げる。
捕手は、落としたボール追いかけ、それをキャッチした瞬間に、「ストップ」と叫ぶ。
遁走を試みた人々は、その瞬間に即座にフリーズしなければならない。
捕手は、停止した人々を観察し、誰かにボールを投げつけて、当てなければならない。
首尾よくボールが誰かに当たった場合、その人物のミスが1増え(いっけい(一刑))て、
1ゲームは終了。
狙って投げたボールをキャッチされると、捕手のミスが1増え(いっけい(一刑))て、
1ゲームは終了。
捕手が、ボールを投げる前に、誰かが動いたら、その人物のミスが1増え(いっけい(一刑))、
1ゲームは終了。
次のゲームでボールを屋根に投げ上げるのは、ミスが増えた人の役目。
4回ミスすると、「死刑(四刑)」になる。
死刑の執行(?)方法がこのゲームの一つの特徴である。
死刑になる人物は、平らな壁に大の字に張り付かなければならない。
(小さな子供は、顔を壁側に向け、死刑執行役にはお尻を向けても良い。
が、男は、後頭部を壁につけ、顔は死刑執行役の方を向けるべきである)
そして、死刑になる以外の全員が、一球づつ、死刑受刑者の壁に向けてボールを投げつける。
小学校ときは、受刑者の体(首から下のみ)にボールをぶつけていた気がする。
中学生になったら、さすがに、ボールをぶつけるのは、反則になっていたか、後ろ向きにのみ
張り付く、だったような気がする。
ゲームのコツとしては、捕手が誰かを狙うときに、
狙われる方は、物陰に隠れたり、他人の後ろに行く(他人を盾に使う)ようにするなど。
捕手は、ボールを投げたふり(フェイント)をかけて、フリーズをしくじるようにさせるなど。
昔の児童公園には、物置小屋のような平屋の小さな建物があり、ちょうど良かった。
また、昔は、そういうトタン屋根には、いい感じで、屋根の部材をとめるための
ネジが出っ張っていたり、誰かの投げ上げた小石が屋根の上にあり、
ゲーム性を高める(?)のに、貢献していた。
たまに、ボールが、屋根の上で引っ掛かり、非常に残念な感じで、遊びを諦め
なければならなかった。
ちなみに、数年ぐらいして、そのボールが、屋根から落ちてきて、持ち主に戻ることがあり、
そういう時は、その場のみんなが、すごく幸せな感じになる。
- ごむだん
- ゴム跳びのこと
- べったん
- メンコのこと